草履ブログ

草履の弱り?分解修理

大阪府MM様よりのご依頼は
「新品の草履を保管したまま10年が経ちました。
少し剥がれの個所があります。鼻緒の交換を」
という内容でした。↓

なるほど前緒(前ツボ)が経年劣化しています。↓
鼻緒の受け(鼻緒の裏側)も同様です

しかしながら台の重ねも接着剤の劣化です↓
底裏やつま先個所に剥がれがあると、歩を進める時につまづいて危険です。
底材などの剥がれに気づくのは、いつも出先きです。
※点検は「転ばぬ先の杖」ですね

すべて元通りに直しましょう↓

左右の重ねを取り違えないようにAとBをつけて↓
カカトのゴムも劣化して割れています。
歩き易いように新しい柔らかいカカトゴムに替えましょう。

順番に修理していって次は天です。↓
ここまでくればもう少しです

底板の中にはクッション材を入れておきましょう。↓

芯材に麻の芯縄がめり込まないように当て革処理しておきます。↓
外観からは見えないところですが、歩き易さにも繋がります。

あとは、微調整を施して完成です。↓

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