草履の劣化?
草履修理で多いのは劣化
全国からお送りいただきます草履の修理内容で一番多いのが合皮(合成皮革)の劣化による、剥がれ・破れ・粘質化によるベタつきです。
ほとんどの場合が、一度も履いていない、購入して数年しか経っていないとお聞きします。
そもそも、合皮とは、動物の革に似せて人工的に作ったもので、フェイクレザーとも言いますが、製作時点ではシッカリ出来上がっていますが、使用頻度に関係なく破れ・剥がれ・ベタつきの現象が現れます。
合成皮革の耐用年数は製造時点から3年といわれます。
したがって購入された日から劣化が始まるのではなく、購入された時点ですでに、3年の耐用年数が過ぎてしまっているということが多いです。
購入の際に製造されたのが何年前かを見極めるのは難しいですが、セール品やアウトレット品は製造から年数が経っているケースが多々あるため注意が必要です。草履では前緒や鼻緒の受け部分だけが合皮という場合、バッグでは表面が織物又は本革で、内部の生地が合皮で仕上がっていて劣化している場合が多いです。
草履を長く使い続けるには湿気対策
合皮を永く使い続けるには、湿気対策が特に必要です。
そのためには防虫剤は厳禁です、合成皮革は空気中の水分や、防虫剤の水分を吸収しやすくそれにより、加水分解という現象で、水分と化合物に分離することで、製造された時の物質からは想像できないほど、強度が落ちるのです。
劣化の進行を遅らせる!
時間の経過とともに進む劣化は免れませんが、劣化の進行を遅くすることは可能です。
・ビニール袋や紙箱など通気を隔てる物からは遠ざけること。
・常に風通しの良い場所で保管する。
・汚れが付着してもベンジンや揮発類でのシミ取りはしないこと。
・雨などの水溶性の物が付いたときは、拭き取り風に当てる。
などを念頭に置きましょう。
外見は大丈夫なように見えていてもすでに劣化は進んでいるということが多く、草履に足を入れて歩くというような、摩擦や力が加わった時に、破れや剥がれという形となって劣化が表れます。これが外出先で起きるトラブルの要因トップです。そのためにも通気性のある場所で木切れなどを草履の下に敷いて、底の作業蓋から湿気が入らないようにしましょう。
草履の材質が本革か合成皮革かの見極めは難しいです。
一見しただけでは革の場合もほとんどがコーティングしてある場合が多く、生地のカット面を見るには鼻緒が挿げてある時点では難しいと言えるでしょう。
唯一底裏地に関してはカット面が見えますので、革は一枚仕上げとなっており、合成皮革は2層になっていて別生地に乗せて仕上げてあるのが特徴です。
劣化した草履でも修理すれば生き返る!
先日修理させていただきましたお草履の例をご紹介いたします。
大変劣化が進んでおり、とても履ける状態ではありませんでした。
このような状態からでも修理は可能です!
鼻緒もお好きなものを選んでいただいて、新品同様になりました!
お草履の修理は2日で完了します。
魔除け厄除けの共紐を一緒に発送です。
こちらのお草履の修理については下記の記事にて詳しくご覧いただけます↓
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